第14回ママのためのレクチャー

「東洋美術研究所所長ジョバンニ・ペテルノッリ先生が語る
日本美術における自然の重要性について-
L'importanza della natura nell'arte giapponese」

2016年5月31日(木) 午前10時~ 於:東洋美術研究所
(Al Centro Studi d-Arte Estremo-Orientale/ Via Santa Maria Maggiore 1)


先日5月31日に、東洋美術研究所の所長のジョバンニ・ペテルノッリ先生を約1年半ぶりに
お迎えして「日本美術における自然の重要性について」についてお話をお伺いしました。

日本美術において、自然は常に必然のように、日本美の中に内在しておりました。
今回は、先生にさまざまな時代の様々な作家たちの、自然とかかわる作品を
見せていただきました。例えば、平安時代の源氏物語の絵巻物から、光琳、応挙など屏風絵、
そして江戸時代の春信や清長などの浮世絵、果ては日本で近年人気沸騰の若冲の作品に至るまで。
先生の奥の深い作品解説をお聞きしながら、皆で注意深く見ていきました。
さらに雪舟、狩野派、琳派、等伯らの屏風絵や襖絵などは、自然を取り込んだ、
そして装飾的であるがゆえの、その耽美的な美しさにうっとりする
本当に見事なものばかりでした。

また、ヨーロッパと日本の国宝の扱い方やその理念の違い、絵画と工芸品における
芸術的価値観の違いなども、私たち日本人にとっては、驚きでありました。

日本美術特有の非対称性(アンシンメトリー)における、その無の空間の
必然的な存在やバランス(均衡)のお話も、大変興味深いものでありました。
あるいは、中国美術と日本美術の違いについてもペテルノッリ先生の持論や経験も交えながら
楽しくお話をしていただきました。

先生独特の世界観による、総合的な美術論を先生の経験やエピソードも交えながら
じっくり聞かせていただきました。日本人は、昔から自然と共存して、自然の中で生
きてきたのだと、再認識させていただきました。

ペテルノッリ先生、今回も素敵な講義をありがとうございました。


担当・烏丸(美術家)
[PR]
by manekineko-bo | 2016-06-03 23:29 | ママのためのレクチャー